この記事は
・自分はHSPなのではないかと思っている
・巷に溢れているHSPに関する情報は本当なのか疑問に思う
・HSPについてより詳しく知りたい
・なんでもかんでもHSPって片付けるのどうなの?と思う
そんな方に向けて書いています。
こんにちは。元管理職、元人事労務担当者のでぃがーです。
今回は、飯村周平著 HSPの心理学を読んだ感想を書いてみたいと思います。
「HSPの心理学」はこんな本です
著者の飯村周平さんは心理学の研究者です。
創価大学教育学部専任講師だそうです。
HSPの本を執筆されているのはカウンセラーや精神科医の先生が多いですが、
HSPの心理学の著者、飯村周平さんはHSPに関する研究論文を多数発表されていて、ガチの研究者です。
そんな飯村周平さんが、巷にHSPという言葉が溢れ、世の中に正しく理解されていない現状を憂い、
HSPの考え方を科学的な根拠を元に理解し、正しく活用してほしいという思いのもとで書かれた本です。
かわいいネコのイラストとは裏腹に、結構専門書っぽいガチな内容です。
なぜこの本を読んだのか
僕は元々医療職で、一応自分で論文を書いたりもしていたことから、
科学的根拠(エビデンス)というものがとても気になります。
HSPに関する本を読んでいても、
単なる著者の考えなのか、経験に基づく考え方なのか、それともしっかりとした研究結果に基づくものなのかを注意して読むようにしています。
ネットやSNSで流れている「HSPあるある」は
確かに「あー!当てはまる!」となってテンションが上がりますが、
世の中には「バーナム効果」というものがあるらしく、
巷に溢れている「HSPあるある」は
「誰でもどこか少しは当てはまる」ようになっているそうです。
なので実際に、研究されて明らかになっていることはどんなことがあるのか
この本のサブタイトルの
科学的根拠から理解する「繊細さ」と「生きづらさ」
に惹かれて読んでみることにしました。
HSPの心理学を読んで この本のポイント
HSPの心理学を読んで、全編で強調されていたことは
「HSPは生きづらい人ではなく、良くも悪くも環境に影響を受けやすい人」
だということです。
この「良くも悪くも環境に影響を受けやすい」ことを差次感受性と呼ぶそうです。
https://mynavi-agent.jp/dainishinsotsu/canvas/2021/03/post-444.html より引用
なので、HSPの感受性の高さというのは簡単に「生きづらさ」としてネガティブに捉えられがちですが、良い、悪いという考え方ではなく、ニュートラルに捉える必要があると感じました。
またこの環境からの影響の受けやすさには個人差があり、必ずしも全ての環境から影響を受けるわけではないようです。
人それぞれ、どんな環境から影響を受けやすいかには個人差があります。
面白いと思ったのは、感受性が高い人は、感受性が低い人と比べて、
ポジティブな映像をみたときにポジティブな感情が高まりやすいという研究結果が出ていることです。
映像もですが、僕は音楽を聴くことも大好きなので、ポジティブな音楽も取り入れてみてもいいのではないかなと思いました(多分音楽についての研究結果は出てないと思いますが)。
また、飯村周平さんは、発達心理学を専門としているためか、
HSC(Highly Sensitive Child;感受性の高い子供)についての研究についてもいくつか紹介されています。
- ストレスフルな環境で育った子供は生存戦略として自身の感受性を高める。
- 適切な養育環境で育った場合にも感受性は高くなる。
- 中間的な環境で育つと感受性は低くなる
と仮定されている。といった研究結果が出ているところも面白いと思いました。
HSPの心理学 の感想
とにかく「HSPは生きづらい人ではなく、良くも悪くも環境に影響を受けやすい人」
この言葉に尽きます。
そういえば、小さい頃母親に
「あんたは何でも影響を受けやすいな。」
と言われた記憶があります。
本当にいい環境に身を置いていられると「人生絶好調!」みたいな感じで全てがうまくいくような感覚に陥ります。
一方で、以前務めていたような介護施設の施設長のような悪い環境に身を置くことになると
「何やってもダメ!」みたいな絶望と常に対峙するような感覚に陥ってしまいます。
これからの人生を気持ちよく過ごすためには
いかによい環境に身を置くかが大切だなと改めて思うことができました。
まとめ
自分はHSPではないかと思う方で、
特に巷でよくある「HSPあるある」って本当なの?
といまいち信じられない方、
また、自分はHSPではないけど、
「なんでもかんでもHSPだからって繊細ヤクザやめて下さい!」って思っている方
HSPについて確かな情報を知りたいという方に飯村周平さんが書かれた
「HSPの心理学」はとてもオススメできます。
インターネットで調べれば、何でも情報が手に入る時代ではありますが、
中には不確かな情報もたくさんあります。
そんな時代の中でHSPに関する確かな情報を知りたいときは
飯村周平さんの「HSPの心理学」一択だと思います。
↓早速読んでみる
おしまい
コメント